ゴーベール
フィリップ・ゴーベール(1879-1941)は、フルート奏者、作曲家であり、優れた教育者でもあります。
タファネルの弟子であり、多くの有名フルート吹きの師匠です。フランスがフルートの中心とするための発端はタファネルでしたが、それを受け継いだのがゴーベールです。
ゴーベールも一流のフルーティストであり、作曲家であり、教育者です。
一流のフルート奏者
第一次大戦と第二次大戦の間に大活躍しました。
おそらく録音は残っていません。
作曲家
1905年ローマ賞次席なので、作曲家としての実力も折り紙つきです。
ロマン派末期またはフランス印象派の作曲家として主にフルートの曲を残しています。ルイモイーズのフレンチコンポーザでは、唯一2曲採用されています。
「ファンタジー」です。
「ノクチュルとアレグロスケルツァンド」です。
他にも、フルート曲が多数あります。以下は「マドリガル」です。
教育者
1919年にパリ音楽院教授となり、フルートと言えばフランスと言われるほどにした業績は大きいです。
フルート名曲の源泉 パリ音楽院卒業試験
タファネルが始めたパリ音楽院の卒業試験曲を作曲家の新曲にするスタイルを受け継ぎます。自身も、前述の「ファンタジー」「ノクチュルとアレグロスケルツァンド」を作曲しています。
後世になって、パリ音楽院卒業試験の曲の中で親しまれている曲を集めた曲集が発売されています。
>>> パリ音楽院フルートコンクールの曲からフレンチコンポーザ
パリ音楽院卒のフルーティストたち
ゴーベールの弟子を名乗る大フルーティストは多数です。
中でもモイーズが最右翼であり、タファネル、ゴーベールを継いでフランスをフルートの中心とするとともに、世界中にフルートの音楽を広めるに至ります。
21世紀になってもパリ音楽院は名門であることに変わりありません。パリで勉強しようという若者は多数です。
タファネル&ゴーベール
タファネルとゴーベールと教本を書いています。完全なフルート奏法という本です。ケーラーやアンデルセンほどではありませんが、よく使われる教本の一つです。
この教本の第4部を抜粋したのが「17のメカニズム大練習」になります。こちらはフルート吹きであれば誰もが持っています。
こちらにもレビューを書いています。
>>> 【フルート 指の練習】日々の指の練習 タファネル&ゴーベール どの版を買うか どれを毎日やるか
>>> 【タファネル&ゴーベール】フルート基礎練習の定番 レビュー
まとめ
タファネルを受け継いで近代フランスをフルート全盛にしたゴーベールについて説明しました。
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