マルセル・モイーズ
近代フランスのフルートはタファネルが創始し、ゴーベールが育て、モイーズで結実します。
モイーズ(1889-1984)は、優れたフルーティストというだけでなく、素晴らしい教則本を書き、世界中の多くの弟子を教示したことにより、燦然と輝く業績を残しました。
14才でパリ音楽院に入学、すぐに1位で卒業。タファネル、ゴーベールの両氏を師としています。
フルーティスト
タファネル、ゴーベールの録音はほぼありませんが、モイーズの録音はかなり残っています。
録音状態はいいとは言えませんが、その素晴らしさをうかがい知ることができます。
French style flute (フランスのフルート)、French flute school(フランス楽派)と呼ばれたのは、モイーズがフランス以外で演奏会を開いたときと思われます。
多くの聴衆がモイーズの音に酔いしれました。
モイーズに捧げられた曲
多くの曲がモイーズに捧げられています。中でも現代のフルート協奏曲の中でも評価の高いイベールのフルート協奏曲はモイーズへの献呈です。
モイーズの教則本
モイーズの教則本は多岐にわたります。
中でも「ソノリテ」「24」ははずすことができない教則本です。
>>> 【珠玉のフルート教則本】 モイーズ 24の旋律的小練習曲
世界中の弟子たち
モイーズはパリ音楽院教授をつとめ、その後世界中でフルートを教えたため、直接薫陶を受けたフルーティストは多数います。ニコレ、ラルデ、グラーフ、ベネット、、、、
日本の吉田雅夫もその一人で、日本のフルートもモイーズの影響を強く受けています。
録音が残っており、教本を世界中で用いることから現在においても熱心なファンが存在します。マルセルモイーズ研究室やMarcel Moyse Societyなど訪れてはいかがでしょうか。
※2023/3/19追記 ランパルも弟子となりうる年代ですが、ランパルがパリ音楽院に入ったときはちょうどモイーズはパリを離れていました。こちらで確認できます。また、モイーズとランパルというブログもご参考にどうぞ。
まとめ
偉大なモイーズによって近代フランスのフルートは結実し、世界に拡散しました。
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