モダンジャズの全盛である1950年代のハードバップは1960年代はファンキージャズと呼ばれるようになります。
ハードバップ(ファンキージャズ)はいまだ全盛のとき、新しい試みがなされます。
モードジャズとフリージャズです。
1959年、モードジャズとフリージャズが勃興します。
ジャズ全体を俯瞰したい方は以下をどうぞ。
詳しく本で読みたい方は以下がお薦めです。
モードジャズ
マイルスデイビスの「Kind of Blue」がモードジャズの始まりとされます。
ビバップ、クールジャズ、ハードバップは、ソロをたくさんやりつつもコード進行には忠実でした。
ビバップは目まぐるしくコードが変わりますが、その高速コード進行についていく瞬発力が特徴でした。クールジャズもハードバップもこの形式を踏襲しています。
ここで、コード進行しないで曲を作るという試みが行われました。
モード(旋法)という考え方で、コード進行しなくてもスケールでソロを作る方法です。
Kind of Blueの最初の曲である「So what」です。ずっとDm7、ちょっとだけEbm7。この2種類しか登場しません。
ブルースケールやペンタトニックスケールで作るソロも、言ってみれば、モード(旋法)に則ったソロと言えます。
モードジャズはマイルスデイビスを中心にコルトレーン、ビルエバンスが有名です。
フリージャズ
「Kind of blue」が出た同じ1959年、オーネット・コールマン「ジャズ来るべきもの」がリリースされます。もうひとつの試み、フリージャズです。
ジャズの暗黙の了解として、拍子、コード進行、1コーラスの長さなどは変えません。代理コードでコードを分かりにくくしたりしますが、基本的にコード進行があります。また、リズム構造が途中で変わる曲はありませんでした。
この決まりから自由(フリー)になろうというのが、フリージャズです。
「リズム構造」「小節の長さ」「コード進行」をその場で変えてしまおうという自由です。
一見、滅茶苦茶に演奏してもいいの?、と思ってしまいます。
オーネットコールマンのような絶妙な感覚を持っていないと音楽が成立しない、自由だけどその自由を謳歌できるのはほんの少数という音楽になってしまいました。
まとめ
1960年代のジャズ、モードジャズとフリージャズを説明しました。
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