モダンジャズが始まる
1930年代、スイングジャズが全盛期を迎えていました。
そして、1940年頃、スイングジャズに飽き足らなくなったミュージシャンたちは、ステージを終えた後に「ジャムセッション」というものを行うようになりました。
16小節とか32小節の1コーラスを元にして、交互に即興演奏を繰り広げるのがジャムセッションです。元々は演奏者が仕事が終わった後の余興にやっていたものがジャムセッションです。これが、新たなジャズを生み出します。
ビバップです。チャーリーパーカーが「ビバップの創始者」「モダンジャズの父」と言われます。
ビバップでは、ソロ(即興演奏、ラテン語でアドリブad lib、英語でインプロimprovisation)の考え方がスイングジャズから変化します。スイングジャズのソロは、メロディーが曲の大部分を占めてある部分だけソロという形でしたが、ジャムセッションでは、最初の1コーラスがメロディーで、あとはソロです。
チャーリーパーカーの演奏は速いコード進行と緻密に組み立てられる音楽です。Confirmationを最初に聴いたときの衝撃を忘れることができません。スイングジャズとは全く異なり、曲全体がimprovisationです。
日本では1940年代のチャーリーパーカーの頃をビバップ、1940年代から1970年代までのジャズをモダンジャズと呼びます。
本国アメリカでは、日本でモダンジャズと呼ぶものも広義のビバップと呼ぶようです。モダンジャズを愛する人をバッパーと呼んだりします。
スイングジャズはどこにいった?
ビバップからのモダンジャズが始まったからと言ってスイングジャズがなくなったわけではありません。スイングジャズを演奏するビッグバンドは常に存在し、2020年代の現在においてもプロ、アマチュアを含めて数多く存在します。
ビッグバンドでモダンジャズの曲を演奏したり、モダンジャズでスイングジャズの曲から始まるジャムセッションをやったりと互いに影響を受けながら発展してきました。
ビッグバンドで演奏した次の日はビバップでソロをとっていても何も不思議がない時代でした。
ジャズ界の中はそういう雰囲気で仲がいいのですが、他音楽からのモダンジャズは軽視されている場合があります。
吹奏楽、クラシック、ロックなどからするとスイングジャズこそがジャズであり、モダンジャズはなかったことにしている(あるいは知らない)人が多数です。勿体ないです。
ジャズ全体を俯瞰したい方は以下をどうぞ。
詳しく本で読みたい方は以下がお薦めです。
チャーリー・パーカー、ディジー・ガレスピー
ビバップではチャーリー・パーカーとディジー・ガレスピーをはずすことはできません。
名曲多数ですが、「Now’s the time」「チュニジアの夜」を挙げておきます。
まとめ
チャーリーパーカーによってモダンジャズが始まりました。
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