日本人作曲家のフルート曲を集めてみました。
- 尾高 尚忠 フルート協奏曲
- 武満 徹 Voice
- 福島 和夫 冥
- 吉松 隆 デジタルバード組曲
- 三浦 真理 思い出は銀の笛
- 福田 洋介 さくらのうた
- 村松 崇継 Earth
前半は現代曲の技巧が必要な曲ですが、後半は少しポップな曲を集めました。
尾高 尚忠 フルート協奏曲
尾高のフルート協奏曲と言えば、あちこちのコンクールで課題曲になっています。
フレンチコンポーザにあっても驚かない(かもしれない)曲です。
Op.30aが小編成オーケストラ版で1948年に発表されました。
後に大編成オーケストラ版への改訂が進められましたが1951年、尾高の死により未完となりました。その未完の大編成版を弟子の林光が完成し、吉田雅夫が初演で演奏したのがOp.30bとなります。
武満 徹 声(Voice)
武満徹の声(声と書いてヴォイスと読むのが正式らしい)です。
滝口修造の詩「手づくり諺 ジョアン・ミロに」の一節を叫ぶ、と言われております。
〈誰か?まずは物を言え、透明よ!〉の仏訳と英訳だそうです。
掴みそうになった世界の本質に対して「誰か?」と問いかけるが返事もなく存在感もなくなってしまう、みたいな感じに解釈しています。もうシュールレアリスムは流行りませんか?
なんと、1990年にパリ音楽院の卒業試験になっています。
パリ音楽院の曲はこちらからどうぞ(以下には武満の曲の紹介はありません)
>>> パリ音楽院フルートコンクールの曲からフレンチコンポーザ
福島 和夫 冥
無伴奏フルート名曲集の最後の曲です。
シュタイネッケ博士の突然の訃報をきき、福島和夫はこの曲を作曲しました。
「弔笛(しのびぶえ)。笛の音は比世と彼世ふたつ世ながらに響くという。」という作曲家自身の言葉が伝わります。
低音Esをロングトーンした後に、中音Dから微分音とポルタメントを交えながら中音Hまで上がっていくというのがテーマ。
冥界へと引き込まれます。
吉松 隆 デジタルバード組曲
機械仕掛けの鳥「デジタルバード」を主人公にした架空のバレエによる舞踏組曲です。
吉松の「鳥のシリーズ」の(チカプと並んで)始まりの曲です。
技巧的で現代の曲でありながら、少しポップスみたいなカッコいい曲です。
こちらが作曲者本人のブログです。
三浦 真理 思い出は銀の笛
日本のフルート界で大ヒットの三浦真理さんの曲です。「おも銀」と略します。
作曲者自身によるアレンジで、フルート3本、フルート1本+ピアノなど他編成の楽譜もあります。
洋銀や金の笛だと「銀じゃないね」と言われるかもしれませんが気にしないで吹きましょう。
福田 洋介 さくらのうた
「さくらのうた」は元々は吹奏楽の曲ですが、作曲者自身によって、様々な編成に編曲されています。
この美しいメロディーを吹きましょう。
楽譜は作曲者自身のサイトからどうぞ。
「さくらのうた」をYouTubeで漁ってみたときの記録が以下です。
>>> 【さくらのうた 福田洋介作曲】YouTubeをあさる
村松 崇継 Earth
現代日本が誇るフルーティスト高木綾子さんに捧げられた村松崇継さんの「Earth」。一人のフルート奏者が世界中を旅しているイメージだそうです。
まとめ
日本のフルートの名曲を紹介しました。
その他の曲は以下からどうぞ。
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