1970年代からのジャズは、ロックと融合してフュージョンが主になります。
スイングもインプロビゼーション(即興演奏)を行わない曲も登場してきて、「ジャズとは何か?」「俺の知っているジャズじゃない」とか言う人も増えてきました。
ジャズ全体を俯瞰したい方は以下をどうぞ。
詳しく本で読みたい方は以下がお薦めです。
フュージョン
1970年代、若者が聴く音楽はすでにジャズではなくロックになって長い期間がたっていました。
ジャズとロックとの融合がほとんどですが、ジャズと他音楽との融合をフュージョンと呼ばれます。
フュージョン(fusion)は、何かと何かの融合が語義ですが、音楽で使う場合はジャズと他音楽の融合という意味で使います。例えば、ロックとクラシックの融合はフュージョンと呼ばれないです(多分)。
1969年マイルスデイビスの「ビッチェズブリュー」が最初の傑作とされます。
1970年代は、キーボード、エレキギター、エレキベースを使うことの抵抗が大きかったようです。
生の楽器の音ではないので作り物感が大きかったのかもしれません。
使う楽器で音楽のジャンルが変わるのか?と思ってしまいますが、フュージョンは最初の頃は「エレクトリックジャズ」と呼ばれていました。
上記のビッチェズブリューは、ハードバップやモードジャズとは雰囲気が違いますが、長いソロがありますし、モダンジャズです。
どの辺がロックと融合しているのか、2022年から見ると(少なくとも私は)全然分かりません。ジャズの名曲と言っていいと思うのですが。
フュージョンの名曲
フュージョンの名曲は多数です。録音技術も発達してきて、現在聴けるCDでは、ハードバップよりも音質もいいし好きな人は多いと思います。
というか、この時点でも70年代ですからね。40年以上前なんですよね。
チックコリアのスペイン。フルートがソロをとる名曲です。
ウェザーリポートのティーンタウンです
クラシックとの融合もありました。デオダートの「ツァラトゥストラはこう言った」
スムーズジャズへ
1980年代になるとスムーズジャズと呼ばれるようになります。
クールジャズがウェストコーストジャズと呼ばれるようになり、ビバップがファンキージャズと呼ばれるようになったとの同様に、明確な境界がないままスムーズジャズと呼ばれるようになります。
この辺りから、「これってジャズ?」という曲がたくさん出てきます。
スイングジャズをジャズと思っていた人はビバップはジャズと思えないでしょうが、
ビバップ、クールジャズ、ハードバップ、モードジャズをジャズとして聴いてきた人たちにとっては、スムーズジャズはジャズではないのかもしれません。
ジャズは、これ以降、新しいジャンルを起こすことはなくなりました。
というか、クラシックもロックも21世紀になってから新しいジャンルを言わなくなりました。
インプロビゼーション中心のモダンジャズを演奏するプレイヤーは多くいますし、街に行きジャズクラブで演奏を聴くことができます。1演奏家1ジャンルなのかもしれませんし、音楽をジャンルづけするのは古いのかもしれませんね。
まとめ
他音楽と融合したジャズ、フュージョンについて説明しました。
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