フルート吹きにとっての定番の教本、アルテを紹介します。
3巻構成で、初心者からプロに近い人まで学ぶことができます。
フルート定番の教本 アルテ
フル屋です。
フルート吹きにとってはお馴染みの教本ですね。
レッスンで選ばれる教本の中で多くの先生が選びます。
1巻が終わったかどうかが初級と中級の境目と判断されることもありますね。
どういう教本かを説明していきましょう。
アルテ?アルテス?
まず、著者のアルテさん。Joseph-Henri Altèsが正しい綴りです。カタカナだとジョゼフアンリアルテだと思います。
最後の子音のsはフランス語では発音しないのが普通だと思うのですが、出版社によって「アルテ」だったり「アルテス」だったりします。
今回調べた限りではどちらが正しいかを判別することはできませんでした。
本記事では「アルテ」で通したいと思います。
アルテは1826年に生まれたフルート吹きです。先生であるTulou(テュルー)とともにベーム式フルートを取り入れ、後の現代フランスのフルートの下地を作りました。
現在、演奏される曲は教本のみですが、19世紀にはパリ音楽院の卒業試験に多く取り上げられています。
>>> パリ音楽院フルートコンクールの曲からフレンチコンポーザ
出版社がたくさん
アルテは1895年に没していますので死後100年以上たっていて、著作権はとうに切れています。
従ってどの出版社も楽譜を出すことができます。
現在手に入るものは以下の4つが確認できます。どの教本を選ぶかは先生と相談してください。アーティキュレーションが違ったり、解説の有無が違ったりするようです。
JFC版
日本で最も流布しているのが日本フルートクラブの黄色の教本です。
1巻の巻末にガリボルディのエチュードがついています。
シンフォニア版
他の版で省かれている楽典の部分がついています。オリジナルの解説と植村泰一先生の解説を区別して掲載しており、読み物としても参考になります。
ドレミ出版
ドレミ出版は1巻のみです。ブーケの二重奏曲がついています。
シンフォニア版が解説を多く取り入れているのに対して、ほとんどの解説を省いています。
トリム楽譜
加藤元章の見本演奏
加藤元章さんがアルテの全てを録音した見本演奏があります。
※フル屋は入手できていません
2巻、3巻 難しい
1巻と2巻の間、2巻と3巻の間は断絶した難しさの飛躍があると言われます。
従って、多くの人は1巻が終わると別のエチュードをやった後に2巻に進みます。JFC版には、ガリボルディの教本があらかじめ付いていたりします。
2巻に至っては、多くの人が途中で別のエチュードに行きます。そしてほとんどの人は戻ってきません(フル屋の印象)。
レッスンの先生と相談して、2巻をやるのか、3巻をやるのかを検討してください。
まとめ
フルート定番の教本である「アルテ」を紹介しました。
他の教本については以下でどうぞ。
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