ブリチアルディキーの使い方です。
楽曲中のどこで「使う」か「解除する」かをあらかじめ決めておきましょう。
ブリチアルディキーの生い立ち
ブリチアルディさん(1818-1881)は、作曲家かつフルーティストです。
左手親指のHとBを切り替えることができるキーをブリチアルディキーと言います。
ブリチアルディの名がついている理由は調べても分かりませんでした。ベームのように本人がフルートを作れるわけではなさそうですので、ブリチアルディがフルート職人に提案して、名前が付いたのかもしれません。
ベーム式フルートが誕生してからの最大の改善ポイントになります。逆に言うと、ブリチアルディキーくらいしか改善していないということで、改めてベーム式という仕組みが完成されているということを知ることができます。
ブリチアルディキーの読み方
人名であるBriccialdiをカタカナにすると、ブリチアルディ、ブリチャルディ、ブリッチャルディなどありそうです。イタリア語の発音的にはブリチャルディが近い気がしますが、日本のフルート界ではブリチアルディとするのが慣例です。
たまに、元の単語を無視して、ブリチャルキー、ブリちゃんキーなどと言う人がいます。略して言っているのか、間違って言っているのか、判断に困ります。
ブリチアルディキーの使い方
ブリチアルディキーを使うと、Hの運指がBの音になります。
ほとんどの音はブリチアルディキーを押さえようが押さえまいが同じ音がなりますので、フラット系の曲ではブリチアルディキーを押さえたままにすることが多いです。
ブリチアルディキーを押さえると左手人差し指の隣のキーが下がります。普通の運指でこのキーが下がらない音はブリチアルディキーを使うことができません。
ということで、以下の音ではブリチアルディキーを使ってはなりません。
つまり、低音H, 中音H, 高音Fis, 高音Hではブリチアルディを解除しなければなりません。H足部管を使った、さらに下のHでは解除の必要はありません。
忘れがちなのが高音Fisです。Fisは正規の運指でも出しにくい音ですがブリチアルディキーを押さえるとほぼ出なくなります。
特殊なトリルなどでつかえないこともありますので、よくキーを見て、左手人差し指の隣が下がるかどうかで判断してください。
ブリチアルディキー「使う」「解除する」を事前に決める
ブリチアルディキーを使ってはいけない音は、全音域のHと高音域Fisです。
これらの音でブリチアルディキーを使ってはいけません。
さらに、HからBを吹くときなど、左手親指をスライドさせてはなりません。音の変わり目を上手にコントロールできないからと思いますが初級者用教本に書いてあります。
どうするかというと、CやCisや高音域で親指を離すときまたは長い休符のときにブリチアルディキーを「使う」「解除する」の切り替えを行う必要があります。
事前に調べておく必要がありますね。自分でオリジナルの記号を作ってもいいと思いますが、慣例的には「使う」のときは「+」、「解除する」のときは「〇」を書く人が多いです。
以下のような感じです。
まとめ
ブリチアルディキーの紹介でした。
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