ジャズの歴史の中でジャズが生まれたころからスイングジャズについて説明します。
日本の吹奏楽では最も演奏機会が多いので、ジャズと言えばスイングジャズのことだと思っている人が多数いますね。ジャズの中でも何度もカバーされている名曲が多く生まれています。
クラシックから見たジャズ、ロックから見たジャズはスイングジャズのことがほとんどです。まずはスイングジャズがどういう音楽かを知っておきましょう。
CDは参考までに載せておきます。
ジャズの誕生
ジャズという音楽は19世紀の終わりごろ、南北戦争の頃に誕生したと言われています。
クレオールと言われる黒人と白人の混血者の人たちを中心にしたクラシック音楽も知っている裕福な人たちと貧しい黒人たちによって誕生しました。
ニューオリンズでは、葬式のときに演奏したり、酒場などで演奏されていたようです。
ニューオリンズ特有と思われますが、葬式のときにパレードをする習慣(セカンドラインと呼ばれます)があったようです。
「聖者の行進」とう名曲もこの時代に誕生しました。以下の演奏はルイ・アームストロングによるものです。葬式の後練り歩くから「行進」なんですね。
19世紀の終わりにニューオリンズで登場したこの潮流をニューオリンズジャズと呼ばれます。
この頃に、打楽器をまとめて一人で演奏できるようにドラムセットの原型が生まれました。また、コード名表記が生まれたのもニューオリンズジャズと伝えられます。
ジャズ全体を俯瞰したい方は以下をどうぞ。
詳しく本で読みたい方は以下がお薦めです。
ニューオリンズからシカゴ、カンザスシティ、ニューヨーク
ニューオリンズで生まれたジャズが、1920年代、シカゴ、カンザスシティ、ニューヨークに舞台を移して花開きます。
それまで葬式の後に練り歩いたり、酒場のBGMとして演奏されていたジャズが音楽へと変貌していきます。
サッチモの愛称で呼ばれるトランペット奏者かつ歌手のルイ・アームストロング、作曲家のガーシュインが活躍します。
ガーシュインらの成功により、ジャズは「なんだか怪しい何か」から、「音楽」へと認知されていきます。
スイングジャズ ビッグバンドジャズ
1930年代、バンドは大編成となっていき、ある程度楽譜通りに演奏しハーモニーをしっかり聴かせる音楽になります。
演奏方法からスイングジャズ、バンド編成からビッグバンドジャズと呼ばれます。
現在でもビッグバンドのアマチュア団体が多数存在しますし、日本の吹奏楽で演奏されるジャズはほとんどがスイングジャズです。
スイングジャズの有名なバンドリーダー4人を紹介します。
- デューク・エリントン
- ベニー・グッドマン
- カウント・ベイシー
- グレン・ミラー
です。
デューク・エリントン
「Take the A Train」(A列車で行こう)、「In the sentimental mood」などたくさんの名曲があります。
ベニー・グッドマン
クラリネットのベニー・グッドマンの代名詞、「シング、シング、シング」です。
※調べるまで知りませんでしたが、元の作曲者はベニー・グッドマンではないそうです。
カウント・ベイシー
アマチュアビッグバンドでは定番でよく演奏されます。
デューク(公爵)、カウント(伯爵)と愛称をつけるのが流行っていたそうです。
グレン・ミラー
「In the mood」「Moonlight Serenade」「Little Brown Jug」などよく耳にする曲がたくさんあります。
まとめ
ジャズ草創期からスイングジャズまでを説明しました。
吹奏楽でやったこと、聴いたことがある曲ばかりでした。原曲を聴いてからおくとまた違った味わいがあります。
モダンジャズでのカバーを先に知っていた、というのも多数あります。
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