安価なフルート、初心者モデルのフルートに使われているフルートの材質が気になりったので調べてみました。
洋銀、洋白、白銅があります。各メーカで微妙に違うようです。
まず、金属、合金とは何か?
金属は中学校の理科、高校の化学で習うものです。周期表とか覚えているかと思います。Feが鉄、Agが銀、Cuが銅、Auが金とかです。
ただし、金属の単体では、反応性が高くすぐに錆びる、展性が高く人間の力で変形する、など製品とするには扱いずらいものが多いです。
しかし、ある種の金属をある割合で混ぜると、工業製品として錆びにくく、加工できるが簡単には変形しない程度の展性を持つものができます。いくつかの単体金属を混ぜ合わせたものを合金といいます。実は銀のフルートや金のフルートも銀を主とした合金、金を主とした合金でできています。
安価フルートは銅を主とした合金のフルートです。銅製フルートと言えばよさそうですが、慣習的に洋銀、洋白、白銅という言葉を使います。
洋銀、洋白、白銅
各社の安価フルートは洋白や白銅と呼ばれる合金です。含有率を公開していませんので、各メーカーごとに少しずつ異なると思われます。
洋白とは
洋白は銅、亜鉛、ニッケルで構成される合金です。50%以上は銅です。500円硬貨に使われています。
金管楽器にも使われていて、楽器に使う金属としてポピュラーな存在です。
白銅とは
白銅は銅、ニッケルで構成される合金です。50%以上は銅です。洋銀からニッケルを除いた合金です。100円硬貨、50円硬貨に使われています。素材としては洋白より高価です。
洋銀とは
洋銀は幕末、明治初期においては「西洋から来た銀貨」を意味しましたが、現代においては、「洋白」の別称です。洋白=洋銀ですので注意しましょう。
各メーカの安価フルートの材質
各メーカの安価フルートの材質を表にしてみました。
YAMAHAとAltusは白銅を使っています。他は洋白(洋銀)を使っています。
1 | YAMAHA | 白銅 | 200、300(頭部管銀)、400(管体銀) |
2 | Pearl | 洋銀 | Presto、Brillante、Dolce(頭部管銀)、 Elegante(管体銀) |
3 | ムラマツ | 洋銀 | EX(頭部管銀)、GX(管体銀) |
4 | 三響 | 洋銀 | エチュード(頭部管銀)、シルバーソニック(管体銀) |
5 | ミヤザワ | 洋銀 | 102、Atelier、coSmo |
6 | Altus | 白銅 | A807、A907(頭部管銀)、 A1007(管体銀)、A1107(管体銀) |
7 | Powell | Nickel Silver(洋白) | Sonare |
まとめ
安価フルートの素材について説明しました。白銅か洋白を使っています。
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