「生きている音!」というモイーズの思いが宿る素敵な教本「24」を紹介します。
「24」
フル屋です。
普段のフルートの練習で真っ先に吹く本が「24」です。
この本をやることによって音が豊かになり音楽表現の深みが増すと思います。
フル屋はこの本が大好きなので賛辞が過剰と思うかもしれません。
しかし、多くの方を魅了してきた本でもあります。
是非、手に取ってみてください。
「24」の正式な名称
まず、正式名称ですが、
「フルートのための24の旋律的小練習曲と変奏(初級)」
名前が長いです。長すぎです。フル屋は「24」と略します。
他に「24旋律」「24初級」などとも言う人もいます。
「25中級」という似た題名のもあります。こちらも手に入れて損はありません。
「24」は初級?
「もう初級者は卒業したから「24」なんかいらない」
そう思う人がいても不思議はありません。
正直に言って名前の付け方が間違っています。全く初級ではありません。
「24」を吹いてみればモイーズの精神に触れ、生きた音の練習ができます。
フル屋は「ソノリテについて」とおなじくらい、いやそれ以上に重要な教則本と思っています。
音大入試問題
1970年代「24」は
東京藝術大学音楽学部器楽科フルート入学試験 1 次実技試験の課題
として出ていたそうです。
「24」は決して初級者だけに向けた本ではないことを如実に表しています。
「24」の平易なメロディーを試験で吹く
何という緊張!
「生きている音」と称賛されるのか「お前の音は死んでいる」と不合格にされるのか
フル屋だったら立っていられないほど緊張することでしょう。
「24」の第1曲 祈りの曲
「24」の練習曲はごく短いものです。
ほとんど初見で吹けるでしょう。なので指の練習ではありません。
第1曲が最も印象的な「祈りの曲」です。
フル屋がフルートを吹くとき、フルートを組み立てて姿勢を正して、まず第1曲を吹きます。
「強弱をつけて」「ビブラートをかけて」「和音を意識して」
と10回くらい吹きます。
この曲を演奏して幸福感に浸りましょう。
「24」で何を練習するか
第1曲をやった後は日によってランダムに選びます。
全て短い曲なので「呼吸に気をつけて」「強弱をしっかりと意識して」と
同じ曲をいろいろな形で練習します。
いろいろな技術を集中して練習することによって
技術力、音楽性が増すことでしょう。
- 呼吸
- 強弱
- ビブラート
- 跳躍のバランス
- アーティキュレーション
- 音色
- ターン
- トリル
- 音楽性
まとめ
モイーズの珠玉の教則本「24の旋律的小練習曲」、通称「24」を紹介しました。
是非手に取って日々の練習にお使いください。
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