フルートで吹くバイオリンのために書かれた曲を5曲紹介します。
- ビバルディ 春
- バッハのドッペルコンチェルト
- モーツァルト KV304
- ベートーベン 春
- パガニーニの奇想曲
2023/2/11 小品3曲をおまけに追加しました。
フルートで吹くバイオリン曲
フル屋です。
バイオリンのために書かれた曲をなぜわざわざフルートで吹くのか?
それは、フルートで吹きたいと思わず言ってしまうほど名曲だからです。
いかに名曲と雖も、フルートに移植するためには2つ条件があります。
- 重音が少ない、または代用できる
- 音の跳躍がフルートの音域でできる
- 素晴らしい名曲
重音が少ない
フルートは基本的には重音の演奏ができません。
したがって、重音が多用されるバイオリン曲をフルートに移すのは困難です。
印象が薄っぺらくなってしまうことが多いので、重音を多用する曲はフルートで吹くのはあきらめましょう。
音の跳躍がフルートの音域
フルートが出せない低音とフルートの高音域にあたる音域を縦横に飛び回る曲をフルートで吹くのは難しいです。
低音部分はオクターブ上げざるをえず、バイオリンの低音の重厚さはフルートでは出ないので、概ね、ちっぽけな感じになります。
名曲であること
繰り返しますが、バイオリン曲としても名曲で、フルート吹きがこの曲を吹きたい、
と思うような素晴らしい曲でなくてはなりません。
以下を紹介します。
- ビバルディ 春
- バッハのドッペルコンチェルト
- モーツァルト KV304
- ベートーベン 春
- パガニーニの奇想曲
楽譜はフルートに書き直されているものではなく、バイオリンの楽譜を載せておきますのでご注意ください。
ビバルディ 春
ビバルディの春、バイオリン協奏曲だということを知らない人も多いかもしれませんね。誰もが知っているビバルディの春です。
永い凍てつく寒さから解き放たれた春、歓びの春、幸せを全身で表す曲ですよね。
Paula Robinsonの楽し気な演奏を紹介します。いろいろな打楽器が鳥を表現しておもしろいです。
バッハのドッペルコンチェルト
バイオリンはオケの中心です。
バイオリンの人は変な略語を使っても、全楽器に受け入れられます。
ファーストバイオリンを略してファースト、セカンドバイオリンを略してセカンド。
なぜバイオリンの部分を略すのでしょう?
2つのバイオリンのための協奏曲も、当たり前の様にバイオリンの部分を略してドッペルコンチェルト(2つのための協奏曲)と呼びます。
この曲をバイオリンだけに吹かせておくのはとても勿体ない話です。フルートで吹きましょう!
モーツァルト K304
モーツァルトはフルートを嫌いだったという噂があります。
最強のフルート協奏曲、フルート+ハープなどの傑作を書いているので決して嫌いではなかったと信じます。
モーツァルトのバイオリンソナタはほぼ全てフルートで吹くことが可能です。
K304は「バイオリン付きピアノソナタ」と言われるほどピアノも大活躍し、バイオリンソナタの中でも随一の名曲です。
どこか哀しく、どこか明るく、モーツァルトの音楽の神髄と言える珠玉でしょう。
※この曲を吹いたときほどH足部管が欲しいと思ったことはありません。
ベートーベン 春
ベートーベンのフルート曲はほぼないですが、バイオリンソナタを吹きましょう。
第5番の春(スプリングソナタ)はフルートで吹いても美しいです。
第1楽章のテーマがとても美しくみんなやりたがります。
パガニーニの奇想曲
パガニーニの奇想曲はバイオリンのための名曲で、こんなのフルートでは難しすぎる、と思っていたのはジャスミン・チョイの演奏を聴くまででした。
どうやるのか知りませんがピッチカートまで再現してます。
※第10回神戸フルートコンクールの1次審査にパガニーニの奇想曲が出されました。
おまけ
名曲31選の曲を調べていたらバイオリン曲3曲がありましたので追記します。
まずはフォーレの子守歌です。
マスネのタイス瞑想曲
ゴセックのガボットです。
名曲31選は以下で特集しています。
まとめ
フルートで吹くバイオリン曲を5曲紹介しました。
わざわざバイオリンの曲をフルートで吹くのですから、相当の名曲揃いです。
その他の名曲は以下をどうぞ。
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