精霊の踊り(妖精の踊り)
フルート随一の名曲「精霊の踊り」(妖精の踊り)の歴史と背景を説明します。
恥ずかしながら、ブログ作成のために調べて知らないことだらけでした。
楽譜は「名曲31選」に収められています。
グルック
グルックは1714年生まれのオペラ作曲家です。時代的には古典派とされています。
2022年の現在においてグルックのオペラが上演される機会はそうありません。
代表作は「精霊の踊り」を劇中曲に持つ「オルフェとエウリディーチェ」です。
オペラは演劇と音楽で構成される舞台芸術です。ルネサンス期にギリシャ、ローマで行われていた演劇を復活させることで誕生しました。
最初はチェンバロとピアノだけの素朴なものだったようですが、大勢の歌手、オーケストラを伴って劇が行われるようになります。
グルックの時代、歌手を重視して、劇の筋とは関係なく歌いだしたりする傾向にあったようです。
グルックは劇の方を重視する作品を作り出すことにより「オペラの改革者」と呼ばれました。
「オルフェとエウリディーチェ」も「オペラ改革」のなかで発表された作品です。
オルフェとエウリディーチェ
ギリシャ神話の物語です。
オルフェは吟遊詩人でエウリディーチェと夫婦でした。
劇はエウリディーチェの死から始まります。
オルフェはエウリディーチェを黄泉の国に行って連れ戻そうとします。
「音楽で黄泉の国の神々をなだめること」「エウリディーチェを振り返ってはならない」
という条件がつけられて、エウリディーチェを連れ戻しに行く物語です。
※イザナギとイザナミの日本神話に似ています。
精霊の踊り
オルフェが黄泉の国に行ったとき精霊が踊っている場面の音楽が「精霊の踊り」です。
上記の動画では45:35くらいから「精霊の踊り」です。美しい調べと精霊が踊る非現実的な光景が、ここがこの世ではなく、黄泉の国に来たことを印象付けます。
黄泉の国の幻想的な場面、精霊がゆっくりと踊っているところを思い浮かべながら演奏しましょう。
YouTube上にも多くのフルーティストが載せてくれています。
楽譜はいろいろな曲集に収められていますが、31選がオーソドックスでよいかと思います。
楽譜を直接買う方はこちらからどうぞ。
まとめ
グルックの精霊の踊りを解説しました。
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